ネタのお言葉『disに魅入る罵倒芸使いに会う』

 この言葉は、あの「逢入京使(けいにいるつかいにあう)」の罵倒芸版である。
 【意訳】
 画面に向かってネットのサーチに臨むと、ニセ科学的な記事が満々とあふれており、撲滅の道は絶望的不可能に近いと知る。

 ニセ科学批判者たちの徒労を思うと悲しくなって、自ブログの更新中にも涙がこぼれて水浸しとなり、狭い書斎が湿気で蒸れてカビが生える始末。

 炎上している他所のブログで罵倒芸使いと遭遇したが、至言的な諫めコメントを送る隙も無いほどdisり合いに夢中。

 ディンゴの様なあなたに新たな仕事を頼む、数多のニセ科学説にモヒカン的態度で猛然と噛みつくことを。
【意訳、おわり】
 そのように岑参(しんじん)は紙に書いていた。

創作小話『ニセ医療的なエサとハエ』

 空腹のハエが、【ニセ医療的なエサ】のかたまりを見つけたので、これ幸いと吸い始めました。
 吸えば吸うほど幸せな感覚が増して、時間を忘れて吸いました。

 そのうち、【ニセ医療的なエサ】が体中に絡みつき、呼吸が苦しくなってきました。
 飛んで逃げようとしましたが、すごい粘着質のエサだったので、離れることが叶いません。

 ズブズブと【ニセ医療的なエサ】の中に取り込まれ、意識が遠くなりながらハエは言いました。
 「こんな形で黄泉に行くとは、思いもよらなかった」
 「どうして私は、吸っている途中で、『はて? いつもの標準のエサと、なにかが違うような?』と疑わなかったのだろうか」

 『教訓:この話は、ニセ医療的な説に接した際に、必要以上にのめり込むことの危険性を教えています』

創作小話『dis的な朝三暮四』

 そのdisに精力的な罵倒芸ブロガーであるAさんは、多いときで一日の記事の合計が8万6千400本に達するほど書いていました。

 ところが、日常生活が忙しくなってきたので、しかたなくブログの更新頻度を激減させることにしました。
 「とはいうものの、愛読者の数まで激減してしまう心配がある」
 「そうだ、朝三暮四の話を参考にしよう」

 さっそくAさんは、愛読者たちに向かって言いました。
 「これからは、朝方にdisの記事を三つ、夕方にdisの記事を四つ公開します」

 それを聞いた愛読者たちは、抗議しました。
 「朝なのに、disの記事がたったの三つですか? それでは、我々の気持ちが満足しませんが?」

 Aさんは言いました。
 「ならば、朝方にdisの記事を四つ公開しましょう」
 「そのかわり、夕方に公開するdisの記事は三つになります」

 それを聞いた愛読者たちは、涙を流して喜びました。
 「朝なのに、disの記事が四つも読める。こんなに幸運なことはない」

 このように、disの記事の希少性が高まれば高まるほど、早く読めることの幸せ感が増大するのです。