ネタのお言葉『自称博学の過ちや、必ずキレ芸で飾る』

 この言葉は、論語の「小人の過つや必ず文る」(しょうじんのあやまつや、かならずかざる)の罵倒芸版である。
 【意訳
 客観的に見れば、半人前の論者であるにもかかわらず、己では博識を強く自負し、しかもプライドが異常に高いという論者の場合、
 科学的に間違った主張を披露して読者から批判された際は、その読者に向かって、これでもかと罵詈雑言を浴びせるものです。

 ちなみに、ネット上のニセ科学問題における議論の場では、次の2つのタイプの論者に分けることができます。

 【タイプ1】:読者から科学的な間違いを指摘されると、ただちにキレ芸で返す論者。

 例:「それは、愚かなあなたの誤読にすぎない」
 「それは、視野が狭いあなたの的外れな意見にすぎない」
 「全体的な文章の意を汲んで、察しろ」
 「私の心の中を、察しろ」
 「この読解力の低い一般人めが」
 「賢い私と同じレベルで語れない読者は来るんじゃない」

 【タイプ2】:読者から科学的な間違いを指摘されると、素直に間違いを認めたうえで、キレ芸を返す論者。

 例:「そうでした、あなたの仰るとおりです、私の主張には科学的な間違いが含まれていました、すみません」
 「で、それがなにか?」
 「私がネット上に公開した科学的に間違っている記事に対して、あなたが間違いを指摘したところで、私になんのメリットが?」
 「なんら生産性はないでしょ?」
 「あなたは、自分の賢さをアピールしたかっただけなんでしょ?」
 「自分の優越感を満足させるために、あなたは私の記事を利用したんでしょ、二度と来ないでね!(怒)」

 もちろん、自説の科学的な間違いを絶対に認めない【タイプ1】でもよろしいのですが、
 奥深い罵倒芸を探求している皆さんならば、いったん批判を受けとめる【タイプ2】を習得するとよいでしょう。
 【意訳、終わり
 このように子夏はアドバイスしていた。

創作小話『強固なニセ科学擁護者と新人のニセ科学批判者』

 その新人のニセ科学批判者であるAさんは、強固なニセ科学擁護者を優しく粘り強く、
 遠まわしに間違いを指摘して、自覚的な正解に導いてあげようと頑張っていました。

 長い対話の末に疲弊したAさんは、「私の能力では、説得は不可能だ」と判断しました。
 対話を打ち切ったあとのAさんは、満足な気持ちが出てきました。
 「あのニセ科学擁護者の主張のダメな部分を、聴衆に対して明らかにできた、これも立派な成果だ」

 しかしながら、なにか納得できない自分が居たので、天に向かって言いました。
 「空飛ぶスパゲッティ・モンスターよ、あなたは理不尽な御方だ」
 「私が頑張って対話を続けていたときは失望感を与え、」
 「対話を中止したとたんに満足感を与えるとは」

 【教訓】これは、強固なニセ科学擁護者との対話は早めに終わらせると失望感が比較的すくなくて済むというお話です。

創作小話『苛烈なニセ科学批判ブログにわくわくしたムラビト的論者』

 ムラビト的な論者のAさんは、苛烈なニセ科学批判ブログを初めて見つけて、わくわくしました。
 「見たことのない専門用語がたくさん並んでいて、かっこいいブログだな!」

 しかしながら、読み終えたあとのAさんは、がっかりして言いました。
 「なんだこのブログ、主観を根拠にした記事が、ひとつもないじゃないか……」
 「こんな客観的な記述しか置いてないブログは、ぼくにとっては価値がゼロ以下だよ!」

 【教訓】これは、「私が支持しているニセ科学的な説って、あまりに耳当たりのよいことを多く主張しているような?」と気づき始めた人に読んでほしいお話です。

創作小話『ムラビト的なカエルとモヒカン的なキツネ』

 ムラビト的なカエルが主張しました。
 「いまからぼくは、他人が唱えるデマな説を、容赦なく修正してみせるぞ!」
 「このぼくは、ネット上で一番の実力を持った、ものすごいニセ科学批判者なんだぞ!」
 「その根拠は、ぼく一人の主観だぞ!」

 それを聞いたモヒカン的なキツネは、疑問を呈しました。
 「本当に君が、他人の間違った説を容赦なく修正できるのかい」
 「自分の主張の吟味もできていない現状なのに」

 【教訓】これは、『実力は不足している』『でも自信は過剰にある』という人に丁度よいお話です。