創作小話『ブログを見せ合ったロバとキツネとライオン』

 ロバとキツネとライオンが、自ブログを見せ合いました。

 ロバは、ライオンに向かって言いました。
 「私のブログには、科学的に間違っている記事など、ひとつもありませんよ」
 「善意のデマを無邪気に拡散する、そんじょそこらの科学リテラシーの低い一般ブロガーたちとは、格が違うのですから」

 それを聞いたライオンは、ロバのブログの過去記事をすべて読みました。
 科学的に少し間違っている記事を、ひとつ発見しました。
 ライオンは大いに怒り、ロバのブログを散々に叩いて閉鎖に追い込みました。

 ロバ:「え? はへ? ちょ、ちょっと待ってくださいよ、ほんの小さな間違いにすぎないじゃないですかって……りりり、りふじんなぁ!」

 今度はキツネの番になりました。
 キツネは、ライオンに向かって言いました。
 「ぼくのブログには、科学的に間違っている記事が山ほどあります、どうぞご鑑賞ください」

 ライオンは、感心しました。
 「その素直な応対、どのようにして覚えたのか?」

 キツネは答えました。「はい、ロバくんの消え方からです」

 【教訓】この話は、自分の科学的間違いをはやめに認めると相互理解に至るスピードもはやくなるということを教えています。

ネタのお言葉『disを行いて余力あらば、すなわち過去のdis文を学べ』

 この言葉は、論語の「行いて余力あらば、則ち以て文を学べ」の罵倒芸版である。
 【意訳
 真の罵倒芸を探求する者として、自ブログにあっては規律をよく守り、他所の議論の場にあっては、格上の論者のdisをよく聞き、率直なdisで答えてあげ、聴衆の関心を引くことに注力し、渾身のdisを公開しましょう。

 つまらないdisしか見せない論者との付き合いを避け、「仙人の域に達しているdisり方だ!?」という論者を見つけたときは、積極的にdisを交わしましょう。

 これらの行動を実践してなお時間が余るならば、ネット上に数多あるdisの過去ログを読み込みましょう。
 先人が残したdisの文章を知ることにより、自分のdisの至らぬところを認識し、よりレベルの高いdisを書けるようになります。
 【ドラクエ風のレベルアップ】
 「てけてけ、てってってー♪……disの能力が、1モル増えた」

 とにもかくにも、罵倒芸の論者としての立ち位置を確かなものにしましょう。
 かっこうをつけるのは、そのあとです。
 自分の立ち位置がふらっふらな状態でかっこうをつけても、聴衆はお見通しなのです。
 【北斗の拳に登場するモヒカンさん風の、聴衆】
 「ヒャッハッハ、張子のdisだぁ!」
 「ふっふっふ、ブレまくっている主張が見つかったようだな……俺たちの好物が、見つかったあっ!」
 「自分を大きく飾っている論者を見たあとは、抗弁がしたくなる!」
 【意訳、おわり
 このように孔子は弟子を諭していた。

「もしも罵倒芸の論者が、『Ζガンダム』のカミーユさんのセリフを間違って覚えていたら」と考えました

 カミーユ:「後釣り宣言します!」

 カミーユ:「先に後釣り宣言したのは、そちらでしょ!」

 カミーユ:「見つけた。あいつだ……。さっき僕をdisった、ネットモヒカン族だ!」

 カミーユ:「そこの、ネットモヒカン族! 一方的に批判を聞かされる耳の痛さとウザさを、教えてやろうか!」

 カミーユ:「そこの自称中立の傍観者、うるさい!」

 カミーユ:「出てこなければ、disられなかったのに!」

 カミーユ:「歯を食いしばれ! そんな悪しき相対主義、修正してやる!」

 カミーユ:「あなたが……。あなたが、そんな駄目なdisを見せるから、支持者が離れたんだ!」

 カミーユ:「無駄なdisり合いを、また僕にさせる!」

 カミーユ:「こんな一方的なdisり合いは、卑怯だ!」

 カミーユ:「前後の見境なく、僕に人格攻撃をさせるなんて!」

 カミーユ:「気にしていませんよ、読者たちの評価なんて。気にしていたら、罵倒芸の論者なんてやってらんないでしょ? ウフフ……」

 クワトロ:「鉢植えのサボテンが、disの花をつけている」