seki_yo氏の『NATROM氏が言っているような人なんて居ないと思う』というツイートから話を整理する

 NOV1975さんによる次の「はてなブックマーク」を読んだ。
 
引用なんだからそりゃいるよ

 「いったい、なんのこと?」と思った私は、seki_yoさんのツイートやNATROMさんのツイートを探して読んだ。
 ふむ、どうやら次のような経緯があったらしい。

 ・まずはnagayaさんが、「発がん者の全てが被曝由来であることだって科学的には否定できないんですよ」と発言した。

 ・そのnagayaさんの発言をNATROMさんが引用し、「このような発言をする人とは議論できません」と返事した。

 ・そのNATROMさんのツイートを読んだseki_yoさんが、「そのような発言をする人は居ないと思う」と述べた。

 なるほど、この流れのすべてを知っている人ならば、「引用なんだからそりゃいるよ」とツッコミを入れることが可能だ。
 この私も、今になってようやく事態を把握できた。この流れでは、たしかにseki_yoさんの分が悪い。

 この形勢を変えるためには、次のように反論するとよいだろう。
 「言っておくが、私の個人的な観測範囲では、」
 『発がん者の全てが被曝由来であることだって科学的には否定できない』
 「と主張する人の姿は、なかったのである」
 「これは、事実である」
 「ゆえに、私の観測範囲の外に該当する人が居たとしても、私の主張になんら影響はないという結論になる」

 これで、逆転勝ちしたことになる。
 「いや、その勝ち方は、ちょっと遠慮したいです」という場合は、次のような反論の仕方がある。

 「別に断言したわけではない、ちゃんと語尾に『思う』という言葉をつけて、判断を留保している」
 これならば、逆転勝ちは無理でもイーブンには持ち込める。

 「いや、それもちょっと無理です」という場合は、【なんら反論せず、次の話題に移る】というスルー芸でもよい。
 完全な負けに追い込まれる事態を、防ぐことができる。

 「なんだかいろいろ、面倒に思えてきました」という場合は、素直に主張を撤回したほうがよろしかろう。
 以上で、話の整理を終えるとする。

創作小話『空飛ぶスパゲッティ・モンスターの模型にニセ科学批判を毎日報告した者』

 その新人のニセ科学批判者であるAさんは、空飛ぶスパゲッティ・モンスターの模型を作り、狭い書斎の真ん中に設置しました。
 Aさんは、模型の前でニセ科学批判の成果を報告しました。
「今日は、どこそこのインチキな説を論破することに成功しました。これもスパモンさまのおかげです」

 それを毎日続けていると、本物の空飛ぶスパゲッティ・モンスターが現れてAさんに言いました。
 「そのような報告は、今日かぎりでやめるのだ」
 「でなければ、お前はいつの日にかニセ科学批判の仕方に行き詰まり、多大な消耗感におそわれて、それを私のせいにするであろう」

 【教訓】これは、自分の意思で始めたことが失敗したときに、他のものに責任を転嫁して八つ当たりするタイプの人に聞かせてあげるお話です。

ネタのお言葉『世を挙げてdisを褒められるも、これに過大な罵倒芸を加えず。世を挙げてdisを誹られるも、これに留保の罵倒芸を加えず』

 この言葉は、あの荘子の「世を挙げて之を誉むるも、勧(はげ)むことを加えず。世を挙げて之を非(そし)るも、沮(はば)むことを加えず」の罵倒芸版である。
 【意訳
 あるときに、自分のdisがネット上で広く好評されたからといって、調子に乗ってはいけません。
 勢いが出すぎたdisは、やがて限界点に達し、あとは転がり落ちるのみです。

 お褒めの言葉をもらうことはうれしいものですが、
 「たいしたことはしていない」と自分に言い聞かせ、いつもの罵倒芸を淡々と実行しましょう。
 それが、長きにわたってネット上で活動できる秘訣です。

 あるときに、自分のdisがネット上で広く酷評されたからといって、気落ちしてはいけません。
 臆病になって、もっさりしたdisを公開すれば、ますます罵倒芸の質が低下します。
 現時点における悪評など気に留めず、淡々と罵倒芸の向上に努めましょう。

 ネット上の人生では、良い日も悪い日もあります。
 そのたびにリアクションしていては、たちまち気力を消耗して、罵倒芸の継続が危うくなります。

 いつの日にか真の罵倒芸に到達することを信じて、いまはゆっくりと前進する日々を過ごしましょう。
 【意訳、おわり
 このように荘子はアドバイスしている。

「もしも『Ζガンダム』のクワトロさんとカミーユさんが、『無知』と『ドアホウ』という言葉を使ってボケてみせる論者の実在性について語っていたら」と考えました

 クワトロさん:「前フリとして、」
 『自分の無知を棚に上げて他人の無知を嘲笑したりしてはいけませんし、ドアホウなどという言葉も述べてはいけません』
 「と主張したあと、」
 『ニセ科学に関する話題については一つも知らない私ですが、地球上に存在するニセ科学批判者たちが無知でドアホウな人たちばかりということは分かります』
 『その根拠となるデータは、ネットの画面をざっと眺めたゆえの印象です』
 「というオチを述べてニセ科学批判者たちから笑いを取ろうとする論者が、ネット上に一人くらいは実在するはずだ。その論者を探せ、行くぞ!」

 カミーユさん:「居るわけないだろ、そんなボケを見せる論者なんて!」

 (この記事は、次の「はてなブックマーク」にインスピレーションして作りました)
 自己言及的な何かか - ublftbo のコメント - はてなブックマーク

創作小話『キツネとニセ科学的な言説』

 空腹のキツネが、川の近くのヤブにやって来て、狩りを始めました。
 間違って『ニセ科学的な言説』を捕まえたキツネは、「これは食えない」と言って、川に流しました。
 『ニセ科学的な言説』は、川下にすごい勢いで流れていきました。

 それを見たキツネは、呆れました。
 「やれやれ、ニセ科学の分際で、このぼくを追い越して先に帰ってしまうなんて」

 【教訓】この話は、インチキな説がまともな説を差し置いて社会に流行する状況を例えています。