ネタのお言葉『今日のdis、俺ルールに近ければ、遠くの恥辱も寄って来る』

 この言葉は、あの論語の「恭、礼に近ければ、恥辱に遠ざかる」の罵倒芸版である。
 【意訳
 ネット上で見かけた他所のdisり合いに自信満々で参加し、逆に完全論破に追い込まれてしまった場合でも、あらかじめ聴衆に約束したdisりをまっとうすることは、「内容はともかく、一貫性はある」と受け止められて、一定の評価を得られることでしょう。

 その反対に、「あ、いまのなし、ぼくにとって不利だから、いまのなし」と言って自分に都合の良いルールを次から次へと持ち出す姿を見せたならば、もれなく聴衆から嘲笑のリアクションをもらうことでしょう。

 罵倒芸に不慣れな論者の場合、ネット上で行うdisり合いにおいては、いつも完膚なきまでに敗れて悲しいです。
 そのたびに、「私と罵倒芸って、合わないのかな……」と引退を考えてしまうわけですが、新しく知り合ったライバルと親しく反省会を行って解散できたならば、それはベターな罵倒芸人生といえるのですから、明日のdisりの活力としましょう。
 【意訳、おわり
 そのように有子は励ましている。

創作小話『ブログの管理をしてくれる人を探したムラビト的論者たち』

 そのムラビト的論者ばかりが集まるブログの管理人は、「とつぜんですが、今日かぎりでネット人生を終えます。あとは、皆さんにお任せです」と言って、姿を消しました。

 困ったムラビト的論者たちは、議論した末、知り合いのニセ科学批判者に頼んで新しい管理人になってもらうことにしました。
 そのニセ科学批判者は、「残念ですが、いまは数多のニセ科学を批判することで忙しいのです」と言って、断りました。

 次にムラビト的論者たちは、知り合ったばかりのニセ科学批判批判者に頼みました。
 ニセ科学批判批判者は、「それどころではない、私はネット上で見かけたニセ科学批判者たちの言論を、片っ端から批判してまわらねばならん宿命なのだ」と言って、断りました。

 次にムラビト的論者たちは、通りすがりの悪しき相対主義者に注目しました。
 「あの御方は、なんだか難しい言葉を使っていて、すごい有識者にちがいない」
 さっそく声をかけると、悪しき相対主義者はブログの管理人になることを承知しました。

 その後、ムラビト的論者たちは、悪しき相対主義者の『曖昧で抽象的で、どうにでも解釈できるような言論』を毎日聞かされて、消耗しました。

 【教訓】これは、自分たちの新たなリーダーを急に選ぶ必要にせまられた場合、吟味の時間があまりに少なくて、候補者の見極めに失敗して最もふさわしくない人物を選んでしまうというお話です。