ネタのお言葉『繁苔(はんたい)、ブログ跡を覆う』

 この言葉は、儲光羲(ちょこうぎ)の『関山月』(かんざんげつ)のニセ科学批判版である。
 【意訳
 一つのニセ科学擁護ブログが、連綿と炎上していた。
 ブログ主が逆切れして運営を放棄したあとは、少しずつ静かになっていった。

 いまではブログ跡に苔がびっしりと生えており、過去記事は一つも見えない。

 あれほど一丸となって批判していた人々は、どこへ行ったのだろうか。

 ニセ科学と違う分野で炎上しているログ、たとえば、政治経済について主観を根拠にした説をぶって得意顔を決めている論者のログに移ったのだろうか。

 その論者も逆切れして、自らのアカウントを消したりしているのだろうか。

 あるいは、 
 「ふう~、やれやれ、哀れな一般市民たちですよね」
 「私の主観データに基づく斬新な説を、理解できないとはね!」
 と批判者たちを見下して、更なる反感をもらっているのだろうか。

 そんなことを徹夜で考えながらうつらうつら画面を見ていると、苔に覆われたブログ跡から突然、
 「まだ負けていない!」
 「僕自身が負けたと思うまでは、まだ議論に負けていないんだ!」
 「超人メタルダーの真似じゃないぞ!」
 という謎の声が聞こえてきた。
 【意訳、おわり
 そのような怪異があったと儲光羲は関山のふもとで記している。