創作小話『強烈な言論を欲しがる蛙たち』

 ある池に住む蛙たちが、空飛ぶスパゲッティ・モンスターに願い出た。
 「私たちに、強烈な言論を授けてください」

 空飛ぶスパゲッティ・モンスターは、池に向かって「ニセ科学批判批判の言論」を放り込んだ。

 蛙たちは、初めのうちこそ不思議な言論だと思って訝しんだが、「安楽に勝利を稼げる言論だ」と気がつくと、乗りに乗ってニセ科学批判批判を論じた。

 しばらくして蛙たちは、「こんな言論で常勝することは物足りない」と言って、ふたたび空飛ぶスパゲッティ・モンスターに願い出た。
 「私たちに、もっと強烈な言論を授けてください」

 空飛ぶスパゲッティ・モンスターは、池に向かって「ニセ科学の言論」を放り込んだ。
 「ニセ科学の言論」は池いっぱいに拡がり、蛙たちは対抗言論を掲げることもできず、池から追い出された。

 【教訓】このように、「ニセ科学問題をお題に議論している場に割って入り、自分の一人勝ちを達成したい」という気持ちが過ぎると、
 「主張の中身はどうでもよい、とにかく表面上の強い言葉使いで皆を圧倒してやる」と成り、強い言葉使いがエスカレートし、他の論者たちと聴衆は大いに不満を覚え、総すかんの雰囲気が形成されます。
 肝心の主張の中身も疎かなために、説得力がゼロです。一人勝ちするどころか一人負けです。
 表面上の強い言葉使いの乱用は控え、ここぞという時に一つ放って済ませましょう。