創作小話『進化論の専門家たちは駄目だと主張した科学素人のブロガー』

 その昔、「世界一の博学な科学素人」を自称するブロガーのAさんが、次のように主張していた。
 「実のところ、ほとんどの進化論の専門家たちは、進化論を完全には理解していない」

 「なにしろ、進化論は難しすぎる。ごく少数の天才にしか、理解できない代物なのだ」
 「この私は近いうちに、進化論の専門家たちの駄目な部分を詳細に解説した記事を、仕上げるつもりだ」

 「読者の諸君は、その記事の公開を楽しみに待っていてくれたまえ」

 それを聞いた読者のBさんは、ワクワクした。
 「進化論の専門家たちの駄目な部分って、どんな部分なんだろう? ああ、早く知りたいものだ」

 その後、Aさんは進化論にまったく触れない記事を披露し続けた。
 Bさんは、ワクワクして待っていた。
 「明日こそは、進化論の専門家たちの駄目な部分を詳細に解説してくれるはずだ、ああ楽しみだ」

 Bさんは、今もワクワクして待ち続けているという。

 『教訓:このように、進化論の専門家たちの駄目な部分を詳細に解説する記事を仕上げようとすると、思わぬ時間がかかってしまうのだ』