創作小話『苛烈なニセ科学批判ブログのターゲットになったムラビト』

 ムラビト的な思考のAさんが、「たまには芸風を変えてみよう」と思い立ち、さっそく自ブログで【釣り】の記事を公開しました。
 「この宇宙のどこかに罵倒芸イオンは実在する…という説がある」

 「しかし世の科学者たちは、この説を批判するどころか、まったくの無視を徹している」
 「おそらく原因は、罵倒芸イオン実在説を積極的に批判することにより、世間の人々が、」
 『えっ、罵倒芸イオンって、主流の科学者たちが言及するほどの価値があるものなの?』

 「と誤解することを恐れているからだ」
 「そんな事態になる可能性はゼロなのに、主流の科学者たちはそろいもそろって臆病である」
 「……なあんちゃって」

 すると、ネットモヒカンたちが現れてマジレスを始めました。
 Aさんは慌てて釈明しました。「これは釣りの記事だって! 読者たちの気を引きたかっただけなんだって!」
 これを聞いたネットモヒカンたちは、なおさらマジ度を上げてレスました。

 ネットモヒカンたちの冷徹な攻勢に耐えかねたAさんは、自ブログを離れてネット上を走り、偶然見つけたブログに逃げ込みました。
 「やれやれ、やっと落ち着けた」
 しかしながら、そのブログには苛烈なニセ科学批判者が住んでいたのでした。

 苛烈なニセ科学批判者のターゲットとなり、科学的な間違いを修正されながらAさんは嘆きました。
 「なんて私は運が悪いんだ」
 「やっとネットモヒカンから逃げられたと思ったら、今度は苛烈なニセ科学批判者かよ」

教訓】この話は、目の前の厳しい批判から逃れようとすると、かえって疲弊する事態を招くという現実を明らかにしています。