創作小話『教科書を二度読みますと言った者』

 ニセ科学を強固に擁護してブログが炎上したAさんは、ネット上で偶然に見つけた穏健なニセ科学批判者に願いました。
 「炎上をとめてください」
 「科学の素人である私の心情に寄り添って、擁護してください」
 「そうすれば、考えを変えて、科学に関する教科書を読みます」

 穏健なニセ科学批判者は、願いを聞き入れてAさんを擁護しました。
 炎上は、とまりました。
 その後、Aさんは科学に関する教科書を一冊も読みませんでした。読まない自分を、誇りさえしました。

 しばらく時が経ったころ、またもAさんはニセ科学を強固に擁護しました。ブログが、炎上しました。
 Aさんは、ネット上で偶然に見つけた苛烈なニセ科学批判者に願いました。
 「炎上をとめてください」
 「そうすれば、考えを変えて、科学に関する教科書を読みます」

 苛烈なニセ科学批判者は言いました。
 「あなたが、最初に擁護してくれた穏健なニセ科学批判者と交わした約束を破っているのを、私は知っています」
 「どうして、今回の願いを信用できましょうか」

 言い終えた苛烈なニセ科学批判者は、Aさんの科学的に間違った主張をこれでもかというほど修正しました。

 『教訓』このように、ニセ科学を擁護してブログが炎上して誰かを頼りたくなったときは、心情を量ってくれるニセ科学批判者を見極めたうえで頼みましょう。