創作小話『この村では狂犬病のワクチン接種を廃止すべきと主張した者』

 その主人公であるAさんは、村の広場で主張しました。
 「この村では、数十年にわたって狂犬病が発生していない」
 「ゆえに、狂犬病のワクチンの接種は廃止すべきという結論になる」
 「これは、論理的にも正しい結論である」

 それを聞いた村人たちは、会議を開いて狂犬病のワクチン接種の廃止を決定しました。
 Aさんは、涙を流して喜びました。
 「やっと面倒な作業から開放された」
 「これからの人生は、自由に使える銭と時間が増える。こんなにめでたいことはない」

 しばらくして、村に狂犬病が蔓延しました。
 村の動物たちは、次々に倒れました。村の人間たちも、倒れました。
 最後に残った人間はAさんでしたが、やはり倒れ込みました。
 Aさんは、意識が遠くなりながらも、強がりました。
 「この身に起きたことは、自分の信念を通したゆえの結果なのだから、悔いはない」

 【教訓】これは公衆衛生の大切さを知ってもらうために作った架空の話であり、現実の世界に起こり得る話ではないです。