創作小話『シュッとしたdisを見せていたのに抗議されたブロガー』

 その主人公であるAさんは、シュッとしたdisの記事を書くブロガーとして人々から好評されていました。
 ある日、通りすがりの罵倒芸論者であるBさんが、もっさりしたdisのコメントをいくつか投稿しました。
 そのもっさりしたコメント群を読んだ人々は、自分たちの望むdisの形ではなかったので、激怒してブログ主のAさんを責めました。

 人々が去って炎上が収まったあと、Aさんは嘆きました。
 「この私は、数十年前の過疎ブロガーのときから、シュッとしたdis記事の作成に当てられる限りのリソースを使い、その成果として、最近は固定ファンが一人二人と現れ始めていた」
 「それがいま、数本のもっさりしたdisコメントのせいで、シュッとしたdisブロガーという名声が霧散霧消した」
 「もはや私には、一からやり直す気力が残っていない。引退しよう」

 言い終えたAさんは、ネットの果てにある竹林に赴いて小さな庵をセルフビルドして移り住み、朝に夕に世の無常を嘆いて余生を終えました。

 『教訓』これは、信用を築くための時間は長きを必要とするかわりに、信用が消えていく場合の時間はそれほどでもないということを例えたお話です。
 (この話は、以下のサイトの記事にインスピレーションして作りました)
ミツバチを飼う人 <福娘童話集 きょうのイソップ童話>
http://hukumusume.com/douwa/pc/aesop/07/01.htm