ナレーター:「突然に訪問してきた見知らぬ他人のサトシたちに、ウラヤマさんは余裕の態度で自宅を案内しました」
ウラヤマ:「はっはっは、どうだい、私の館の裏庭は」
ウラヤマ:「広いだろう? うらやましいだろう? 管理が大変そうだろう?」
ウラヤマ:「それぞれ違った芸風を見せるポケモンたちが棲み着いているだろう? たとえば、」
『自分は無名の疫学素人だ、しかし直感の鋭さはネット上で一番の人だ』
ウラヤマ:「と表明し、疫学の玄人たちが居るログに自信満々で乗り込んで論戦を挑み、これでもかというほどの修正をもらった後、」
『この私は、疫学素人なりの意見を述べたまでのこと』
『この私は、個人的にこしらえた主観データを公開したまでのこと』
『あまりに世間知らずな諸君の言動を憂慮した私は、【こんな疫学素人もネット上の片隅に居ますよ、今後の啓蒙活動の参考にしてくださいね】と情報提供したまでのこと』
『その私に向かって諸君がマジな批判を突き出すとは何事か』
『これだから世のすべての疫学玄人たちはダメなのである』
ウラヤマ:「と強引に一般化して結論する芸風のポケモンも、居るだろう?」
ウラヤマ:「いやあ、私も、」
『論戦の負けが確定した状況にもかかわらず、あれやあこれやと言い訳し、逆に自分が勝っているかのような雰囲気を出してドヤ顔の、プライドの高さだけはネット上で一番の疫学素人』
ウラヤマ:「という芸風を披露するポケモンに成りたいものだよ、はっはっは」
ヒカリ:「ポケモンバトルでピンチになったら無理筋な勝利宣言を発動する特性のウリムー、ゲットで大丈夫!」
サトシ:「よかったな、ヒカリ」
サトシ:「これからは、【どんな御題の論戦でも負けない自分、最低でも、イーブンで終わる自分】を演出できるな」
タケシ:「その演出を鑑賞した今までの支持者たちは、【ヒカリさん……変わってしまったな……】と失望して離れても、【そんなヒカリさんは有り!】と肯定する新たな支持者たちが現れるってわけだ」
モニカ:「もうすぐ、カンナギタウンでマウンティング大会が開催されます、ヒカリさんも参加されてはいかかでしょうか」
ヒカリ:「ようし、先日のミクリdisカップに続く優勝を果たすんだから!」
ウラヤマ:「うんうん、また私の裏庭に来てポケモンたちの芸風を盗んでくれたまえ、はっはっは」(おわり)